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2011年6月18日土曜日

千葉県のポリシー

なんか、ボクの質問に対して、(3週間かかって)千葉県(健康福祉部健康福祉政策課)から回答が返ってきました。

ボクの問いはこれ↓

Question
(1) 国が設定している暫定規制値上限の食材を摂取した場合の内部被曝量が何mSv/yearになるか教えてください。
(2) 県として、放射能汚染食材摂取によって何mSv/yearの内部被曝なら許容できると考えているか教えてください。
(3) 90Srによる子供の内部被曝についてその影響をどのように評価していますか?
ref. http://p.tl/rwfF

で、千葉県の
Answer
内部被曝による影響については、県独自の指標等は持っていない。暫定規制値を超える食品を流通させない対策を講じるとともに、引き続き県民への情報提供に努める。
<参考>
平成23年3月、食品安全委員会で行われた、「放射性物質に関する緊急とりまとめ」において、原子力安全委員会が示した指標値の考え方は、飲食物中の放射性物質が健康に悪影響を及ぼすか否かを示す濃度基準ではなく、緊急事態における防護対策の一つとして、飲食物摂取制限措置を導入する際の目安とする値であり、指標算出にあたっては、回避線量(防護措置を実施することによって免れる線量)がそれ以上なら防護対策を導入すべきかを判断する線量として実効線量5mSv/年を基にするとともに、我が国の食生活等実態を考慮して設けられている。

だってさ。なんかよく分かんないけど、こういうことですか↓

(1) 国が設定している暫定規制値上限の食材を摂取した場合の内部被曝量が何mSv/yearになるか教えてください。
無視

(2) 県として、放射能汚染食材摂取によって何mSv/yearの内部被曝なら許容できると考えているか教えてください。
「暫定規制値を超える食品を流通させない対策を講じるとともに、引き続き県民への情報提供に努める」ってことだから、実効線量でトータル17mSv/yearまで許容します。甲状腺等価線量は50 mSvまでオッケー。

(3) 90Srによる子供の内部被曝についてその影響をどのように評価していますか?
無関心

千葉県って不誠実な確信犯か、言語把握能力が著しく欠如した職員を雇い続ける鷹揚な組織だってことがよーく分かりました。

あと、余談だけど、千葉と茨城では採用している131Iの実効線量計数(経口摂取)が違うんだよね。


←このQ&Aから逆算すると、千葉は2.2×10-5 mSv/Bqを採用しているのに対して、茨城は1.6×10-5 mSv/Bq (成人) (see http://p.tl/jTXC)を使っています。

ってことは、放射性物質の安全管理に対する指導って国からされてないんですかね?普段は中央の意向を浸透させようと躍起なくせに、めんどくさそうなことについては、なるべくひっそりとってことですか。

あと千葉県のQ&Aで、「しゅんぎくを1Kg食べた場合の人体への影響は0.0946ミリシ-ベルトとなり、これは胃のエックス線集団検診(1回)を受診した場合の放射線の人体への影響(約0.6ミリシーベルト)の約6分の1であり...」なんて書いてあるけど、ヨウ素は甲状腺に溜り易く、甲状腺等価線量が実効線量のざっくり20倍とすると、甲状腺等価線量はca. 1.9 mSvで、X線の検査より危険だと素人のボクは思うんですけど、どうなんですかね?

2011年6月16日木曜日

千葉県の沈黙

半月以上前に、専用フォームから、あの「青春の巨匠の演技」が得意な知事が治める千葉県に質問してみました↓

Question
(1) 国が設定している暫定規制値上限の食材を摂取した場合の内部被曝量が何mSv/yearになるか教えてください。
(2) 県として、放射能汚染食材摂取によって何mSv/yearの内部被曝なら許容できると考えているか教えてください。
(3) 90Srによる子供の内部被曝についてその影響をどのように評価していますか?

で、

Answer
放置プレイ

全く音沙汰ありませんから。茨城県は(一応)まともに対応してくれてるっていうのに残念です。まあ、「青春の巨匠の演技」が専門の知事にはその辺りのリテラシーがないんでしょうかね 爽やかフェイスと菅直人ばりの食事パフォーマンスしか取り柄が無いのかって感じてしまうのはボクだけでしょうか?あと、千葉県には「県庁の星」もいないのかな?

それから、最近になって(プチ?)ホットスポットと噂される東葛地域の空間線量を公表しだしたけど、だからなに?って感じですよ。だって千葉県が示す解は、「各地の放射線量は、文部科学省が示している校舎・校庭等の利用判断における暫定的な目安(1時間あたり3.8マイクロシーベルト)、さらには、放射線量低減策を実施する場合の指標(1時間あたり1マイクロシーベルト)を下回りました。」=「何もしません」っていう分かりきったものだから。

あ、あと、分かってると思うけど公的セクターがやってる外部被曝量の計算ってこうだから↓
a) 屋外で8時間、家屋で16時間過ごす
b) 木造家屋の遮蔽係数0.4(コンクリはもっと遮蔽される)

よって、暫定的な目安が3.8μSv/hっていうのは、(3.8μSv/h×8 h+3.8μSv×0.4×16 h)×365 days =19,972.8μSv/year =ca. 20 mSv/yearっていうこと。

とりあえず、鈴木栄治サンにはナニモキタイシテナイボクガイタ。

2011年5月30日月曜日

放射能の真実 3

昨日、「放射能の真実 2」っていう楽観的なエントリーを書いたけど、これって設定されている係数(想定)が正しいことが前提です。

しかも、このモデルは放射性物質の減衰が考慮されているので、半減期の短い131Iの規制値いっぱいいっぱいの食材ばかりを摂取してたら設定された許容被曝量をあっという間にオーバーしてしまいます。

ついでに、各自治体で実施しているサンプリング調査は目が粗過ぎます(十分なサンプル数ではない)。例えば、茨城県は「放射能汚染野菜のサンプルは毎回同一の圃場から提供され ているものではなく、天候や風向き等の影響により、汚染度合いが異なっているものと思われる。」と回答していて、暫定規制値を超過した食材が市場に流通している可能性を完全に否定することはできないことが分かっています。実際、公表されているデータをみると、同一の市(町)で産出した食材の汚染レベルがけっこう異なっていることが推察されます(放射性物質の減少傾向に一貫性がない)。

また、低線量被曝に関する知見は十分に蓄積されているとは言いがたいです。その証拠に専門家の間でも意見が分かれているという現実があります(理論が十分に成熟していれば、そんなことはあり得ない)。

放射能汚染の問題はブラックスワン(ナイトの不確実性)の領域にある


ということを認識してボクたちは放射能汚染時代を生きていかなければならないのだろうと思います。

2011年5月29日日曜日

放射能の真実 2

原発事故以降、放射能汚染がボクたちにどんな影響をもたらすんだろうっていろいろ考えていたんですが、ある程度スッキリしたのでメモしてみます。

要は、どれだけ被曝するの?ってことです。で、ボクたちが考えなければ行けない被曝は、

(1) 大気中の放射線による外部被曝
(2) 大気中に浮遊している放射性物質の呼吸からの吸引による内部被曝
(3) 食品に含有•付着する放射性物質の経口摂取による内部被曝

と思います。で、放射能に関する暫定基準値ってどうなの?って思って、微妙なやる気でWeb上をサーチしてたら、個人的に有益と思えるサイトを発見したのでメモしてみます↓

(1) 大気中の放射線による外部被曝
流山在住のボクは東大柏キャンパスの測定値(http://www2.u-tokyo.ac.jp/erc/index.html)を参考にするけど、その場合、1日24時間ずっと外で過ごしたとして、ざっくり2〜4 mSv/yearの被曝量でしょうか?

(2) 大気中に浮遊している放射性物質の呼吸からの吸引による内部被曝
こんなサイトがありました↓
予測被ばく量の計算2 外部被ばくと呼吸による内部被ばく

計算方法は

呼吸吸引による内部被曝=核種濃度(Bq/m3)×線量換算係数(μSv/Bq)×呼吸率(m3/日)×日数

を各種毎に計算し、合算して算出。ちなみにこのサイトによると、データの揃っているつくばエリアの放射性吸引による被曝量は、3月15日からの1年で42.6μSvと予想されてます。

あと、最近のつくば市内の保育所•幼稚園•小中学校の線量は↓
http://www.city.tsukuba.ibaraki.jp/dbps_data/_material_/localhost/kan003/houshasenn.pdf

(3) 食品に含有•付着する放射性物質の経口摂取による内部被曝
次の3つのサイトが有益と思います↓
a) 基準値の根拠を追う:放射性ヨウ素の暫定規制値のケース (産業技術総合研究所 安全科学研究部門)
b) 基準値の根拠を追う:放射性セシウムの暫定規制値のケース (産業技術総合研究所 安全科学研究部門)
c) 食品の放射性物質の暫定基準値はどうやって決まったか (勝川俊雄 公式サイト)

で、これらのサイトから次のことが分かります。

a) 「1年間摂取し続けた場合の値」ではなくて、「1回のイベントで汚染された食品をその後摂取し続けた場合」の値で、半減期に応じて汚染がどんどん減り続けることが前提→半減期の短い放射性ヨウ素は注意が必要

b) 各種毎の許容限度を次のように設定している
radioactive I/ 2 mSv/year (甲状腺等価線量/ 50 mSv/year)
radioactive Cs and Sr/ 5 mSv/year
radioactive U/ 5 mSv/year
radioactive Pu/ 5 mSv/year

c) 流通過程で2倍に希釈されるとしている→例えば、全て放射性Cs: 500 Bq/kg食材を1年間食べ続けるとざっくり10 mSv被曝する。


マックス17 mSv/yearまで被曝してもオッケーっていうのは衝撃ですが、UやPuが食材に猛烈に混入していることはないと思うので、実質的には、IとCs(+Sr)による内部被曝に気をつければいいのかなって思います。現実問題として、規制値マックスの食材ばかりを継続的に摂取し続けることは可能性が低いので、まあ5 mSv/year程度の被曝は覚悟しておいた方がいいのかなっていう気がします。

以上、これらの数値をみた流山在住のボクの独断と偏見に基づく結論は、こんな感じ↓

•外部被曝はそんなに気にしなくてもいいだろう
•大気中に浮遊している放射性物質の呼吸からの吸引による内部被曝は、大気中の放射線による外部被曝に比べて大分小さい
•食品の経口摂取に伴う内部被曝は、5 mSv/year以内には収まるかな(中高年はそんなにセンシティブにならなくてもいいけど、子供は心配)
•経口摂取した90Sr (半減期/ 28.9年)による子供の被曝が心配(Srの生物学的半減期/ ca. 50年)

現状がこれ以上悪化しないなら、大人はそれほど神経質にならなくてもいいかも知れないけど、子供は心配ってところでしょうか?

万全を期して、学校給食には西日本産の食材を使って欲しいものです。あと、当然だけど、汚染食材を積極的に摂取することはないよね。っていうか、生鮮食品系は特にできるだけ西の食材を食べてます(昨年収穫した米とかは別だけど)。

2011年5月28日土曜日

放射能の真実

低線量被曝に対する幾つかの機関の見解をまとめてみました↓(随時、追加予定)

日本原子力研究開発機構
a) 現時点では、「人間は総線量100 mSv以下の放射線をあびてもまったく健康影響が現 れない」というのが結論
b) 食品の暫定基準値は「放射性ヨウ素はca. 33 mSv/year、他の放射性物質は5 mSv/yearまでなら摂取しても安全」と判断し決められている
http://www.jaea.go.jp/jishin/qa/qa01.pdf

日本産婦人科医会 (2011.4)
矛盾してると思うんですけど↓
a) 人間が、放射線を浴びてもまったく健康影響が現れない放射線量は、総線量100mSv以下である。
b) 晩発障害にはしきい値はないと考えられている
http://www.jaog.or.jp/News/2011/sinsai/kensyu_0427.pdf

National Academy of Sciences (2005.06)
a) 5年間で100 mSvの被曝→約1%の人が放射線に起因する癌になる 
b)「被曝には、これ以下なら安全」と言える量はない
c) 否定→「一定量までなら害はない」、「極低線量の被ばくは免疫を強め、健康のためになる」
http://www.47news.jp/CN/200506/CN2005063001003768.html

ICRP
Low-dose Extrapolation of Radiation-related Cancer Risk (ICRP Publication 99) Ann. ICRP 35 (4), 2005.
The report concludes that while existence of a low-dose threshold does not seem to be unlikely for radiation-related cancers of certain tissues, the evidence does not favour the existence of a universal threshold. The LNT hypothesis, combined with an uncertain DDREF for extrapolation from high doses, remains a prudent basis for radiation protection at low doses and low dose rates.
http://www.icrp.org/publication.asp?id=ICRP%20Publication%2099

放射線科学センター
ガンや遺伝的影響は非常に低い被ばく線量からその障害がおきる可能性がある
http://rcwww.kek.jp/kurasi/page-55.pdf

ECRR (2011.3.30)
要は、福島原発の半径200km内で、今後10年で20万人が、50年で42万人が癌になる↓
1. The ECRR risk model has been applied to the 3 million people living in the 100km radius of the Fukushima catastrophe. Assuming these people remain living there for one year the number of excess cancers predicted by the method is approximately 200,000 in the next 50 years with 100,000 being diagnosed in the next 10 years. If they are evacuated immediately, the number will fall by a significant amount. For those 7 million living between 100km and 200km from the site, the predicted number of cancers is slightly greater with 220,000 extra cancers in the next 50 years and about 100,000 being expressed in the next ten years. These predictions are based on the ECRR risk model and also the findings of cancer risk on Sweden after the Chernobyl accident.
2. The ICRP model predicts 2838 extra cancers in the 100km population. The eventual yield will therefore be another test of the two risk models.
http://llrc.org/fukushima/subtopic/fukushimariskcalc.pdf

ドイツ放射線防護協会 (2011.3.20)
乳児、子ども、青少年に対しては、4 Bq/kg以上の137Csを含む飲食物を与え ないよう推奨されるべきである。成人は、8 Bq/kg以上の137Csを含む飲食物を摂取しないことが推奨される。

http://icbuw-hiroshima.org/wp-content/uploads/2011/04/322838a309529f3382702b3a6c5441a31.pdf
(正直、これはちょと厳しすぎるという印象を受けます。線量係数も高めな気がした)

北海道大学CoSTEP (2011.4)
確率的影響の場合に閾値があるかどうかについては、じつは研究者の間でも意見の違いがあります。また研究者の中には、「ごく少量の放射線ならば、むしろ有益なのではないか」(ホルムシス説)という人たちもいます。でも ICRP(次節を参照)は、少なくとも現在は、閾値はないという立場をとり、ホルムシス説も否定しています。
http://costep.hucc.hokudai.ac.jp/costep/news/article/121/

淡い期待は、期待で終わる

Science Media Centre of Japanに岡山大の津田先生が書かれた内部被曝に関する記事がありました(see http://smc-japan.org/?p=1310)。特にボクの印象に残った部分を以下に抜粋します↓

<引用開始>
Q. このままの状態が続けば、あるいはさらに状況が悪くなれば、将来、関東一円ではがんになる人が増えるなどの長期的な影響が予想されますが、そうした人々の健康を国が補償していくことはできるのでしょうか?(がんになっても、因果関係が認められないのではないでしょうか)


 どの程度発症するかは放射線量によります。観察可能な線量になるかどうか(わずかな量では影響は測れません)、あるいは観察しようとするかどうかです。以上の条件が全てクリアーされた時にようやく因果関係が推定可能になります。このような、国が実際観察をしようとする(できる)レベルというは相当な被曝量です。例えば100 mSv以上の単位で相当数の方が被爆するような状況でしょう。そんなときには中心地では急性障害で亡くなる人も出ているでしょう。ただ、これまで国は実際に観察が行われた多くの事例(例えば尼崎のアスベスト)で、推定可能ではっきりと因果関係が認められる場合でも因果関係を認めません。このようなことを踏まえて、因果関係が認められて補償問題を議論できるようになると思われますか?


 上記の幾つかの条件はどう見てもクリアーしなさそうですので、人々の健康を国が補償するという話には至らないでしょう。
<引用終了>

要は、自分の身は自分で守らなければいけないってことと思います。はっきり言って、行政に過度の期待を抱かない方が無難でしょう。

ついでに、年金等の社会保障制度とか(地方)医療制度なんて崩壊必死じゃないですか(そもそも年金制度はその構造に致命的な欠陥をはらんでるとボクは思ってます)。社会保障制度も放射能汚染も、残念だけどしわ寄せは若年層にきますよ(ボク=36歳は将来の公的年金には全く期待してない)。

2011年5月14日土曜日

この魚問題につき

a) 公魚(Hypomesus nipponensis)/ 北塩原村檜原湖/ 2011.5.10/ radioactive Cs: 870 Bq/kg
b) 鮎(Plecoglossus altivelis altivelis)/ いわき市鮫川/ 2011.5.8/ radioactive Cs: 720 Bq/kg
c) 白子(Whitebait)/ いわき市勿来沖/ 2011.5/ radioactive Cs: 850 Bq/kg
ref. http://t.co/jfWhhM9

放射性物質の局在化

←もう1ヶ月以上前の情報だけど、こんな記事がありました。

茨城県産のミズナの放射能の汚染度に関する記事です。時系列がやや不鮮明ですが、この記事から放射性物質の拡散度合いの局在化が示唆されると思います。既に茨城県は「サンプルは毎回同一の圃場から提供されているものではない。天候や風向き等の影響により、汚染度合いが異なっているものと思われる。」という見解を示しており、「暫定規制値を超過した食材が市場に流通している可能性を完全に否定することはできない。」ということを明らかにしていますが(see http://researcher-station.blogspot.com/2011/05/earthquake-2011-9.html)、その証左となる事例です。

まとめるとこんな感じ↓

茨城県鉾田市産のハウス栽培のミズナの放射性物質濃度
新潟県/ 19, 20日/ radioactive I: nd or < 2,000 Bq/kg/ radioactive Cs: nd or < 500 Bq/kg
東京都/ 19, 20日/ radioactive I: nd or < 2,000 Bq/kg/ radioactive Cs: nd or < 500 Bq/kg
茨城県/ 20日/ radioactive I: < 2,000 Bq/kg/ radioactive Cs: < 500 Bq/kg
京都市/ 22日/ radioactive I: 3,400 Bq/kg/ radioactive Cs: 560 Bq/kg
茨城県?/ 24日/ radioactive I: 1,200 Bq/kg(max)/ radioactive Cs: 289 Bq/kg(max)
http://t.co/mE7N8rM

流山の放射能汚染

北海道大学のCoSTEP(科学技術コミュニケーション教育研究部門)が「もっとわかる 放射能・放射線」という電子書籍(PDF)を無料公開しています(http://costep.hucc.hokudai.ac.jp/costep/news/article/121/)。

この本によるとICRP(国際放射線防護委員会)の勧告に基づき、一般の人の線量限度は、1年あたり1 mSvと決まっているそうです。そして、線量限度には、自然放射線や、医療で受ける放射線などによるものは含まないと言います。そして、実効線量の算出法の事例紹介をしています。それによると、

-------------------------------------------------------------------------
茨城県水戸市の2011年4月9日の空間線量率は、最大値で 0.157 μGy/h
空間線量の場合は、Gy=Svとすることがでるきる
仮にこのままの状態がこの先1年間続くとすると、0.157[μSv/時] × 24[時間/日] × 365[日]= 1375.32[μSv]
よって1年間の実効線量は 1.38 mSv (自然放射線の分を含む)

水戸市の原子力発電所の事故が起きる前に空間線量率がおおむね45~50 nGy/h
仮に自然放射線が 45 nGy/h(=45 nSv/h)だとすると、1年分は、45[nSv/時間] × 24[時間/日] × 365[日/年] = 394200 [nSv/年] = ca. 0.39 mSvと

さきの 1.38 mSvから、この 0.39 mSvを差し引くと、1 年あたり0.99 mSv。健康への影響を考えるには、この値と、1年あたり1 mSvという線量限度とを比べることになる。
-------------------------------------------------------------------------

だそうです。

また、武田邦彦氏のWeb Siteによると(see http://takedanet.com/2011/04/post_f1fe.html)「線量限度1 mSv/year」の法的根拠は、「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」であると解説されています。

-------------------------------------------------------------------------
放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律
第十九条第一項第一号→許可届出使用者及び許可廃棄業者は、放射性同位元素又は放射性同位元素によつて汚染された物を工場又は事業所において廃棄する場合においては、文部科学省令で定める技術上の基準に従つて放射線障害の防止のために必要な措置を講じなければならない。

とあります。そして、
放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律施行規則

第十九条第一項→許可使用者及び許可廃棄業者に係る法第十九条第一項 の文部科学省令で定める技術上の基準(第三項に係るものを除く。)については、次に定めるところによるほか、第十五条第一項第三号、第四号から第十号まで、第十一号及び第十二号の規定を準用する。この場合において、同項第三号ロ中「放射性同位元素又は放射線発生装置」とあるのは「放射性同位元素等」と、同項第四号から第九号までの規定中「作業室」とあるのは「廃棄作業室」と、同項第十一号中「使用施設又は管理区域」とあるのは「廃棄施設」と読み替えるものとする。

第十九条第一項第二号ハ→第十四条の十一第一項第四号ロ(3)の排気設備において廃棄する場合にあつては、排気中の放射性同位元素の数量及び濃度を監視することにより、事業所等の境界の外における線量を文部科学大臣が定める線量限度以下とすること。

第十九条第一項第五号ハ→第十四条の十一第一項第五号イ(3)の排水設備において廃棄する場合にあつては、排水中の放射性同位元素の数量及び濃度を監視することにより、事業所等の境界の外における線量を文部科学大臣が定める線量限度以下とすること。

放射線を放出する同位元素の数量等を定める件
第十四条4→規則第十九条第一項第二号ハ及び第五号ハに規定する線量限度は、実効線量が四月一日を始期とする一年間につき一ミリシーベルトとする。
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ところで、流山市にほど近い、東京大学柏キャンパスでは、空間γ線量率を測定しています(http://www2.u-tokyo.ac.jp/erc/index.html)。流山市で線量測定を行っていない以上、行政は流山市の近所にあって、平時の空間線量をチェックしている東大柏キャンパスの計測値をもって流山市に対する対応をとるべきとボクは思います。ということで、ざっくり計算してみました↓

柏の葉キャンパスでは敷地内の二カ所(柏(1), 柏(2))で空間線量を測定しています。ちなみに、5月12日の空間線量率は↓

柏(1) 空間線量率(平均)/ 0.39 μSv/h 自然放射線量率/ 0.1-0.2 μSv/h
柏(1) 空間線量率(平均)/ 0.26 μSv/h 自然放射線量率/ 0.05-0.1 μSv/h


自然放射線を控除した空間線量率は↓

柏(1)/ 0.19-0.29 μSv/h
柏(2)/ 0.16-0.21 μSv/h

自然放射線を控除した年間の実効線量は↓

柏(1)/ 1.66-2.54 mSv
柏(2)/ 1.40-1.84 mSv

1 mSv/year超えてるんですけどorz.....

どうする俺たち?

多分、この法律って事業者を対象にしてるんだよな、きっと(今回のケースでは東電)。で、主務省庁は文科省。このレベルで健康云々はよく分からないけど、こういう場合どういった対応をとるのが市のあるべき姿なのかをとりあえず流山市役所環境部環境政策課 (04-7150-6083)に質問してみますか。
(個人的に、放射能汚染食品を摂取することによる内部被曝の方が恐いです)

あと、北大CoSTEPは「確率的影響」に関して閾値否定派です。